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子どもの歯磨き中の事故を防ぐためには?

皆さんこんにちは。中里デンタルクリニック.歯科衛生士の田口です。今年は3年ぶりにえんぶりが開催され、にぎやかな中心街となりましたね。皆様ご覧になりましたでしょうか。 もうすぐ春ですが、まだまだ寒い日が続きますので暖かくしてお過ごしください。 さて、今回は「防ぎたい!子どもの歯磨き中の事故」についてです。   テレビでも子どもの歯磨き中の事故について取り上げられていました。   東京消防庁のデータによると、2016年から2020年までの5年間に、自分での歯みがき中に怪我をして救急搬送された5歳以下の乳幼児は194人でした。年平均で見ると約40人で、この数はここ10年、一時的に微減しつつも、減少傾向ではありません。   年齢別で見てみると、3歳前半までが多く、特に1〜2歳がピークと言われています。 怪我の重症度を見てみると、救急搬送された194人のほとんどは軽症ですが、一部には入院を要する子や、生命の危険があると診断された子もいました。 転倒した時に歯ブラシがお口の粘膜を貫通してしまった事例もあります。   では、歯磨き中の事故で一番多い原因はなんでしょうか。 それは、転倒です。 子どもは2歳ごろまでは胸囲より腹囲の方が大きく、重心が上にあって不安定ですし、下半身の成長が未熟なため転びやすいです。しかも身体全体に対して頭部が重いため、転倒した時は頭からぶつかりやすいです。   この時期は身体が柔軟で骨も軟らかいので、普通はあまり大きな怪我にはつながりません。しかし、転んだ時に何らかのもの–つまり歯ブラシなどが介在すると、重大な事故に繋がりかねないのです。   1〜3歳の子で転倒に至った状況を見ると、歯ブラシを咥えて「立っていた・歩いていた」「走っていた」という子が多いです。実際、歯磨き時に歩き回る子は多く、保護者1000人の聞き取り調査によれば、4人に3人のお子さんが歩き回っています。 他にも、ご兄弟のいる家庭で、歯磨き中に上の子とふざけてしまい、転んで怪我をしたという事例もあります。   次に事故の原因として多いのは、人や物に「ぶつかる」ことです。 歯ブラシを咥えながら動いた時に手をぶつけ、歯ブラシが喉奥にグッと当たってしまいます。転倒した時ほどは強く突き刺さらなそうですが、痛いですよね。   1〜3歳では自分から動いて人や物にぶつかるケースが大半です。これは歯磨き中の歩き回りが多いことに関係していると思われます。   では、子どもの歯磨き中の事故を防ぐためにはどうすれば良いのでしょうか。 まずは歯ブラシから考えていきましょう。 3歳前半までの事故の多い時期の子どもの自分磨きには、安全対策の施された歯ブラシを使うのが良いでしょう。カバー付きタイプの歯ブラシは、転倒時にカバーが外れたりズレたりして喉を突いてしまう事例が報告されているので、ネックが曲がるタイプをおすすめします。   次に歯磨き中の環境です。 保護者の方による、歯磨き中の見守りは必須です。見ているときに宅配便が来たりしてその場を離れないといけない時は、待っている間に歯ブラシを咥えて動き回り転倒、ということもあり得ますから、お子さんに「待っていてね」と口頭で言うだけではなく、歯ブラシを一旦預かってください。 それに歯磨きは必ず座ってさせましょう。乳幼児は立っているより座っている方が姿勢が安定しますし、事故の件数も座っている方が少ないです。また万一倒れても、立っている姿勢から倒れた時は、座っている姿勢からの2倍もの荷重がかかります。 歯磨きが終わってうがいのために移動するときも注意しましょう。お口から歯ブラシを出して、机に置いたり、保護者の方が持っておきましょう。洗面台の前で台に上る時、歯ブラシを咥えて転倒すると危ないです。   事故予防というと、見守りが一番大切と考えられがちですが、道具や環境への配慮も大事です。