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歯の本数が人付き合いに影響?!

みなさんこんにちは、中里デンタルクリニック.歯科衛生士の木村です。

コロナとインフルエンザが同時流行していますが、体調はお変わりないでしょうか。今のところは例年より雪が少ない冬ではありますが、気をつけていきましょう!

今回は興味深いデータがあったのでご紹介します。「歯の本数が人付き合いに影響する」というデータです。

会話による感情の動きは、筋肉や脳に刺激を与えます。人との交流が少ない状態である「社会的孤立」は、心身の健康に悪影響を及ぼし、喫煙と同じくらい寿命に影響するといわれています。

お口には、話したり、笑ったり、食事をしたりと、人と会うときに必要とされる機能が満載です。しかしお口の健康がどの程度、人の行動に影響するのかを実証した研究はほとんどありませんでしたそこで65歳以上の日本人と英国人を対象に「残っている歯の本数」と「入れ歯の使用/不使用」が人との交流、つまり「社会的孤立」にどのように影響しているかを調べました。

日本人11万9829人、英国人3958人の調査結果を解析したところ、日英ともに「歯が少ない人ほど社会的孤立状態になりやすい」ことがわかりました。日本人の場合、残っている歯が「20本以上」の人に比べ、「0〜9本で入れ歯不使用」の人は社会的孤立状態になる可能性が1・8倍にもなっています。

興味深いことに、英国人のほうがこの傾向は顕著でした。残っている歯が「0〜9本で入れ歯不使用」の人が社会的孤立状態になる可能性は、日本人よりもかなり高く、3・5倍となっています。英国人は、歯が少なくなると人と会うのをためらう傾向が強いといえますね。

この結果から思い出す光景があります。欧米のニュース映像では、コロナ禍でもマスクをしていない人がよく見られます。社会学のある論文によると、人とコミュニケーションを取る際に、欧米人は口元を重視し、アジア人は目を重視するそうです。コミュニケーションに口元をあまり重視しないことが日本人の高いマスク着用率につながり、新型コロナウイルス感染症の被害を欧米よりもかなり少ない水準に抑えられているのかもしれません。

また、グラフを見ると、入れ歯を使っている人は社会的孤立状態になる可能性が低いようです。たんに咀嚼のためだけでなく、人づき合いの意欲を起こさせるうえでも、入れ歯は役立っているんですね。

そもそもみなさんはなぜ歯が必要だと思いますか?なんのために歯科に定期的に通っていますか?どういうお口の状態が理想ですか?人とのコミュニケーション、美味しくご飯を食べる、両方にとって歯があるという状態はやはり理想ですよね。でもその理想、叶えることができます。是非定期的に歯医者を受診してみてください!