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ゼロからわかる歯の根の治療

皆さんこんにちは、勤務医の小松 洋介です 今日は歯の根の治療について語りたいと思います。数ある歯の治療の中で難しくそして期間がかかってしまうのが根の治療です。 私が個人的に勉強して最も挑戦している分野です 歯の組織的には外からエナメル質、象牙質、そして歯髄と呼ばれる構造になっています。歯髄と呼ばれる部分には神経が詰まっており、そこまで虫歯の感染が及ぶと根っこ全体を感染してしまいます。 皆さんの中にも歯がものすごく痛くなったという人はいませんか。実は私も昔神経にまで虫歯が及び激痛を伴う歯の痛みに襲われたことがあります 当院の治療の段階としては①虫歯菌に感染した部分を全て取り除く②根の治療をしやすいように歯の壁を材料で補う③感染リスクから避けるためにゴムのマスクをかけながら治療する④根の中の感染部分をとる⑤根の中に薬を詰めやすいように形を整える⑥根の中に薬を入れるとここに書いただけでもかなりの段階を踏まなければいけません。 しかもこれは1日で終わるはずもなく、早くても2、3ヶ月はかかります。長い人では半年以上。 おまけに根の治療して終わりではなく、ここから土台たてて、型取りしてなどまだまだかかります では、なぜ根の治療はそこまで難しいのか 理由はいくつかあります。 一つは根の形が複雑になっていることです。歯の種類によって大きな根の根管がいくつかあります。少ない歯だと一本、多い歯だと四本、しかもそれが真っ直ぐか曲がってるかどうかでも変わり、また長いこと放置したせいで歯の歯髄組織が石灰化して硬くなって道具が入らないことや、また大きな根の先に歯の神経が何本も枝分かれになってしまっていること。 もう一つは細菌です。根の管は大きくても1mmほど、細菌自体の大きさはμmの世界の中で全てを完全に取り除くことが非常に難しい さらに感染の度合いが大きければ、根の中だけでなく、根の先に膿を溜めて、そこから骨を溶かし、内圧を高めて痛みが出てしまいます。 放っておけば取り返しのつかないことになり、歯を抜かなければいけないという状況になってしまいます 初めての根の治療で成功率がおよそ60%、一度根の治療したのを再度根の治療することになってしまったら成功率は50%と呼ばれてます そうならないように心がけるのはやはり日々の歯磨きや、定期的に歯科医院に通ってもらう歯科検診です 虫歯は放っておけばおくほど、痛くなって、回数もかかり、費用もかかってしまいす。 皆さんそうならないように普段から健康でいるようにしましょう