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虫歯は止められる?!

みなさんこんにちは、中里デンタルクリニック.です。 今日は、虫歯についてお話ししていきます。   虫歯は一度始まってしまったら「削って治すしかない」と思っておられるかたには、虫歯を「生活習慣の改善で止めよう」とお話しすると、驚くかたもおられると思います。 昔から歯の治療といえば、「歯を削って詰める」といった、外科のイメージが強いですから。   虫歯は本来、ある日いきなりポコッと穴が開く、という急性の病気ではありません。歯みがきが雑だとか、おやつをしょっちゅう食べるといった生活習慣が原因でジワジワとはじまり進行していきます。 最初は表面が酸で溶けて透明感がなくなる程度で、歯をよく乾かさないと見えにくく、歯科医院の定期検診でシューッとエアーをかけてもらったときに「初期むし歯ですね」と見つかることが多いです。   むし歯の進行を止める治療は、定期検診で引っかかってはじめてわかる糖尿病など、内科の生活習慣病とよく似ています。検査で「血糖値が高めだ」とわかると、はじめるのが食事や運動など生活習慣の改善ですよね。インシュリンだ、透析だといった治療は、病状が進行してはじめて必要になります。そうならないように、内科で指導を受けて生活改善で血糖値を下げ、進行を止めることがもっとも重要なわけです。   虫歯も糖尿病と同じです。削って詰めなければならない場合、それはもうかなり進行した状態。定期検診で「初期むし歯があります」と早期発見できれば、歯科の指導で歯みがきや食事など、生活習慣の改善と上手なフッ素利用を続けることで、虫歯は止まるし、ごく初期であれば元どおりに治せます。   フッ素配合歯みがき剤の普及でむし歯が減った現在は、外科手術(削る治療)が必要になる前の段階で虫歯を見つけ、削る歯を減らして患者さんの歯を守る、というのが歯科の重要な仕事になっています。歯科医院が定期検診をおすすめするわけは、病気を早期発見できるからです。初期むし歯の段階で見つけることができれば、歯科指導を受け、生活習慣を改善してむし歯の進行を止めることができますし元通りに治せる可能性も十分にあります。削らずにすむ段階でむし歯を見つけるため定期的に歯科で診てもらうと良いと思います。   生活習慣の改善によるむし歯の進行コントロールで、もっとも患者さんにメリットが大きいのは、なんといっても初期むし歯(Co)の段階です。 C1まで進むと、この段階ではすでに歯の外形が少し崩れていますし、リスク管理で進行を止められるとはいえ、崩れてしまった部分が戻ってくるわけではありません。しかし、初期むし歯の段階で見つけられれば、元どおりのきれいな歯に戻せる可能性があります。   具体的な方法としては、数ヶ月に一度歯科医院でメインテナンスを受けていただくこと、一日に一度はていねいな歯みがきをすること(とくに就寝前)、プラークの残りやすいところをおぼえ、ポイントを押さえた歯みがきをすること、必ずフッ素の入った歯みがき剤を使うこと。うがいは少なめにして最後にフッ素洗口をすること。そしておやつやスポーツ飲料は、時間を決めてとる(頻回にとらない)ことです。   もちろん人によってどの部分が重要かは違ってきます。 ぜひ定期検診で歯科衛生士からご自分に合ったセルフケアの方法を聞いて、むし歯予防を高めていきましょう!