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みんな知りたい!歯磨きの科学!

みなさんこんにちは!中里デンタルクリニック.歯科衛生士の木村です。 今回は普段私が歯科衛生士としてよく質問されることについてお話ししていきたいと思います。   歯みがきのしかたって、本当のところ、どれが正解かのかな?と迷うことはありませんか?毎日みがいていたのに、なぜかむし歯になったり、みがきてるつもりなのに歯ぐき腫れたり。実際にたくさんの患者さんとお話ししていると、このような質問を受けることが多いです。ということで、今回は歯みがきについてお話ししていきます!   さて、歯みがきの目的はなんでしょう? むし歯や歯周病の予防…たしかにそうですが、これだけでは歯みがきの具体的なターゲットが明確になりません。目的はズバリ、「悪さをする細菌を減らすこと」です。むし歯菌と歯周病菌では、性質もあばれる場所も大違いです。おのずと除去方法と使い分ける必要があります。   むし歯菌:歯面についたバイオフィルのじょうぶな膜をシェルターとし、なかにたてこもってヌクヌクと繁殖する。砂糖が大好きで、さかんに食べてはじゃんじゃん酸を排出するため、バイオフィルムのなかは酸でいっぱいに。この酸が歯を溶かしてむし歯ができる。     歯周病菌:歯の健康に大きな被害をもたらすのが、歯周ポケットのなかに潜む歯周病菌。歯周病菌の出す毒素が、歯ぐきや歯、支える骨に炎症を起こし、歯周病を引き起こす。ひと晩で約1000倍に増殖するので日々の除去は必須。空気が苦手で、奥へ奥へと隠れたがるため、除去はなかなかやっかい。   ではどこに何をすると歯みがき効果が上がるのでしょうか。   むし歯予防なら… 歯面にしつこくくっつくバイオフィルムの除去には、毛先がフラットなデッキブラシタイプの歯ブラシがおすすめ。バイオフィルムを取り除くにはこすり取るのがいちばん。デッキブラシタイプなら歯の表面を効率よくこすれます。   歯周病予防なら… 歯と歯ぐきの境目のミゾ、歯周ポケットのプラークの除去には、細く長くやわらかなテーパード毛タイプの歯ブラシがおすすめ。45度の角度でミゾのなかに差し込んで、やさしく動かしプラークを除去します。   次に歯ブラシの動かし方です ☆子どもの歯みがき エナメル質がやわらかくむし歯になります。歯周病罹患率はとても低い。つまりターゲットは歯面です。 ▼スクラビング法 歯面に歯ブラシを当てて小刻みに数ミリずつ動かします。力が入りすぎないよう、仕上げみがきをするときは鉛筆持ちで。 ▼フォーンズ法 小さなお子さんの自分みがきや、かんたんに済ませたいときの仕上げみがきに。大雑把ながら、歯みがきのフッ素を歯に広げる効果はバッチリ。     ☆大人の歯みがき 歯周病罹患率が8割超え。唾液に長年きたえられたエナメル質は硬く丈夫になる。歯周病の影響で歯ぐきがやせると、根もとの象牙質がむき出しなり、むしろむし歯になりやすくなる。持病の薬の副作用で、唾液による歯の修復作用が十分働かない人が増える。 つまりターゲットは歯面と歯周ポケットの両方。 ▼スクラビング法 歯面に歯ブラシを当て、歯のあいだに毛先を入れてから、小刻みに数ミリずつ動かします。 ▼バス法 プラークのたまる歯と歯ぐきのミゾ(歯周ポッケト)や歯のあいだに歯ブラシの先をやさしく差し込み、細かく動かします。   コツをつかんで、自分で自分の歯を守れるといいですね!当院でも歯みがき指導をしています。わかないこと、不安なことはもちろん、ここどうやって磨くの?という質問も是非してみてくださいね!