トピックス TOPICS

妊婦さんの歯科治療

皆さんこんにちは、昨日は雨と風が強く足下が悪い中の来院ありがとうございます。中里デンタルクリニックの勤務医の小松です。 本日は特に女性が気になるであろう妊娠中の歯科治療についてブログを書かせていただきます 出産を経験された女性はお分かりと思いますが、妊娠したら口の中が悪くなったという状況はよくあることです。原因としてはお腹の中の赤ん坊に栄養を取られるということではないです。妊娠によるホルモンバランスの変化と生理的な変化が主な原因です。 よくつわりとかで歯ブラシや歯磨き剤を口に入れるだけで吐き気がしたり上手く歯磨きができなくなり、甘いものが好きになり虫歯になるリスクがかなり高くなってしまいます。また人は唾液があった方が自浄作用や再石灰化作用も弱ってしまいます。原因がわかっていても簡単には直せないので歯科検診をうけ、サポートを得て大切な歯を守っていくことが大事です。 特に歯周病原因菌の一つで女性ホルモンが好物ば菌がいることで、よく歯肉炎、歯周炎になりやすいです。 歯肉炎は歯肉が腫れているだけで歯を支える骨はまだ破壊されておらず、軽度の歯周病です。プラークと歯石をきれいに取れば、1−2週間で腫れが引き元に戻すことができます。プラークは自分で歯磨きすれば全てを取れるわけではないですが大部分取ることができます。歯石は自らの歯磨きでは取ることができないので、歯科医院で衛生士さんの手で定期的なお掃除が必要です。 歯肉炎が進んでしまえば軽度歯周炎になり骨が少し破壊されてしまい、失われてしまった骨はなかなか完全には戻りません、これ以上の進行を防ぐためにもプラークと歯石の除去を行うことが必要です 中等度歯周炎になってしまうと歯を支える骨が減ってしまい、歯が長く見えてしまい放っておくと歯そのものがなくなってしまうので専門的な歯周病の治療が必要になります。 妊娠初期の方は妊娠で一番大事な時期で歯科治療は炎症や痛みを抑えるために応急処置に留めます。 妊娠中期は一般的な歯科治療を受けることはできますが抜歯などは産科の主治医に必ず確認しています 妊娠後期は寝かせすぎると低血圧症になってしまうので少し起こしながら治療します、処置も応急処置程度になります。時期にかからわず妊娠しているのであれば必ず伝えてください 最後に歯科治療での麻酔、薬、レントゲンについてです 歯科の麻酔は局所麻酔と呼ばれるもので使う薬はリドカインと呼ばれるものです。出産時にも用いられるもので妊娠中の方に使っても全く問題ありませんので安心してください 歯科の薬も種類があり比較的安全で必要最低限の分だけを出すので安心してください 歯科のレントゲンはデンタルレントゲンで0.008msv、パノラマで0.01msvです。この数値はかなり少なく妊娠中でも人体への危害性はほとんど問題ありません。人は生きているだけで自然に被曝している自然放射量があります。その数値は2.1msv、デンタルレントゲン262枚分です。また50msv未満であれば赤ちゃんへの影響は全く問題ないことが認められています。なので時期にかからわず麻酔やレントゲンの影響は心配ないので安心してください 大事なのは赤ん坊のためにも口の中を綺麗にして健康健全でいることが大事です