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タバコと歯の関係〜禁煙を進める理由〜

皆さんこんにちは中里デンタルクリニックの勤務医の小松です 今回は初めてブログをあげます。今回のテーマは禁煙についてです タバコはガンになりやすいのは皆さん知っていると思いますが、実は歯科にも大きく関係しております。 患者さんの診療の中で歯がない人や歯を抜かなきゃならない人を見ると多くの人にタバコを吸っている人が多いです。 タバコは歯周病を悪化させます。そのほかにも治療をしても回復が遅く治りにくい。治療後一旦良くなっても再発しやすい。血管が収縮し血流が悪いため歯ぐきが腫れにくく、病気の発見が遅れやすい。タバコの刺激で歯ぐきが硬くなって出血しにくく、病気の発見が遅れやすい。歯と顎の骨を結びつける歯根膜がタバコで傷む。傷んだ歯根膜に炎症が及ぶと歯が抜けやすくなる。などなどあります 同じ歯周病の治療をしても喫煙者と禁煙者では治りの効果がまるで違います。喫煙者の歯周病の治療効果は40〜80%も劣ります。 また歯周病になるリスクは、ヘビースモーカーほど高く、毎日20本吸うと、吸わない人の4倍以上に歯周病になりやすいです また実は歯周病だけでなく実は虫歯に対してもリスクがあります。タバコにより虫歯菌がパワーアップし歯を溶かす酸をジャンジャンとつくってしまったり、虫歯菌のすむプラークの外膜が丈夫になり虫歯菌の作る酸をタップリ溜め込んで濃度をあげてしまう。ヤニのベタベタにプラークが引っつき、歯ブラシで取り除きにくい。虫歯が大きくなりやすく根っこの治療のリスクが増える。根っこの治療をして歯の中をきれいに掃除しても修復機能が弱っているために治療後の回復に時間がかかり、痛みや違和感が続きやすい。根っこの治療の際、免疫細胞がすみやかに働かないための再発のリスクが増える。などのリスクもあります。 そしてさらにさらにご自身の問題だけでなく実は周りの人に対しても影響がでています。実は受動喫煙で子供の虫歯のリスクが上がります。受動喫煙している子供の虫歯のリスクは父親が喫煙しているとおよそしてない子供の1.5倍にあがります。母親に至っては2.3倍にあがります。およそ虫歯になりやすいリスクが倍以上に上がってしまいます。また子供のうちでも歯と歯茎の境目の溝の深さはこちらも1.5倍以上に上がってしまいます。 以上が喫煙のリスクです。さあ、禁煙を始めますか。手遅れだとは思わずに禁煙するだけの効果はあります。治療に対する歯茎の反応はよくなり、歯周病原菌の性質がグッと穏やかになり歯を失うリスクも各段に低下していきます。 日本は高齢化社会になり平均寿命は伸びていますが健康寿命はどうでしょうか?歳をとり気付いてからでは遅いのです、健康は食べること、口の中から始まります。健康で長生きするためにも今からでも禁煙を始め、歯を残していきましょう