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フッ素が歯を丈夫にするワケ

みなさま、こんにちは!! 中里デンタルクリニックです。1月ももう半ばですね。足元も悪くなっておりますので、お気をつけくださいね!!   今回は、『フッ素が歯を丈夫にするワケ』についてです。 現在国内で販売されている歯磨き剤の9割以上にフッ素(フッ化物)が配合されていることを、皆さんご存知でしたか!?実はフッ素のむし歯予防効果の恩恵を当たり前のように私たちは受けています。でも、フッ素がどんな風に作用するのか、フッ素を配合した製品をどう使えば予防効果を十分引き出せるのかについて、あまり知られていないのでは!?   ★フッ素(フッ化物)ってどんな成分? フッ素(フッ化物)がむし歯を予防し、その進行を抑えること、そしてフッ素配合の歯磨き剤の使用が世界中で推奨されていることは、現在よく知られています。フッ素とは、土の中や海水、食べ物やお茶、そして私たちの体にも含まれている天然のミネラル成分です。海水には約1.3ppm、川の水には約0.1ppmのフッ素が含まれています。実は、私たちにとってとっても身近な成分なんです。   ★低濃度でよく効きます 現在国内で販売されているほとんどの歯磨き剤には、むし歯予防を目的に、薬事法で定められた1000ppm以下のフッ素が配合されています。とはいえいつも唾液に洗い流されている口の中。歯磨きのあとには、ごく微量のフッ素しか残りません。ところがフッ素は、微量が口の中に長く留まることによって効き目を発揮します。どれくらいで効果があるかというと、およそ0.05ppm〜1ppm。Ppmとは百万分の1と言う意味ですので、つまり0.000005〜0.0001%という低濃度です。これくらいのわずかなフッ素が口の中にあると、むし歯予防に働いてくれます。   ★どんなふうに働いている? 歯の結晶は、カルシウムイオンと水酸化物イオン、リン酸イオンという3つのイオンが結合してできています。この結晶は、虫歯菌の出す酸に触れるとバラけてイオンに戻り、唾液の中に溶け出します (脱灰)。一方、唾液の中に溶け込んだ歯のイオンは、再び結合して結晶になり歯に戻ります(再石灰化)。出たり入ったりのバランスによって、歯の健康は保たれています。フッ素は唾液の中のイオンが結晶になるのを促進して、スピードを上げてくれます。すると歯がよく修復されるので、むし歯が」できにくく、進行もしにくくなります。 ※脱灰…むし歯の出す酸で歯の結晶が崩れる現象のこと。 ※再石灰化…唾液に過飽和で溶けているカルシウムイオンやリン酸イオンが歯の奥に浸み込み、脱灰のために小さくなった結晶に沈着して大きくなったスカスカだった密度を回復させること。   フッ素をできるだけ口に残すには!? ①たっぷり使う ②うがいを少なく ③寝る前に磨く ④フッ素洗口液をプラスする ⑤歯科医院で定期的にフッ素塗布する 子供から高齢者まで、すべての世代にむし歯予防は重要です。効果的にフッ素を使い、歯を守っていきましょう。