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これでバッチリ!歯周病対策

明けましておめでとうございます。中里デンタルクリニック.です。昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願い致します! 2020年最初の投稿は歯周病についてです。 『歯周病は、いつの間にか歯が抜けぬ怖い病気だって』よく言われますよね。でも歯周病は本来、そんなに怖い病気ではありません。多くの場合、症状の進行は緩やかですし、早めに病気に気づくことができれば予防も治療も、ちっとも難しくないのです。それなのに、歯周病で困っている人が多いのは病状の悪化を見過ごしてしまった『手遅れ症例』があとを絶たないからなのです。   歯周炎という言葉は耳慣れないかもしれませんね。実は私たちは、歯周病と総称されている病気のことを、病状の進行程度によって、歯肉炎と歯周炎に分けてとらえています。   まず歯肉炎ですが、これは歯周病の初期症状。歯茎の腫れだけですんでいる状態です。歯を支えている骨は破壊されず、歯と歯茎をピタッと付着させている組織も失われていません。そのため、歯磨きと歯石取りで炎症を止めれば、すっかりものと健康な状態に戻ります。   一方歯周炎ら、歯を支えている歯周組織がすでに破壊されはじめている状態をいいます。歯磨きと歯石取りで炎症を治し、病気の進行を止めますが、残念ながら失われた付着も骨は元通りにはなりません。ただし、早期に気づいて炎症を止め、再発を防いで維持すれば、歯をしっかり守っていくことができます。歯肉炎か歯周炎かは、見た目ではなかなか判断がつきません。エックス線を撮って調べるとよくわかります。まずは歯周病の検査を受けてみましょう!   歯周病検査では、歯科医師がお口のなかの診察をし、デンタルエックス線撮影検査を行って歯茎におおわれた骨が減っていないかを調べます。エックス線写真では、歯周ポケットの中に隠れた歯石も見ることができます。また、プロービングという検査では、先の細いプローブという器具を歯周ポケットのなかに挿入し、炎症でポケットが深くなっていないか、出血しやすくなっている箇所はないかを調べます。こうした検査をすることによって、歯肉炎なのか歯周病になっているのかなど正確な診断がつき、必要とされる治療内容も明確になります。   歯肉炎の治療は基本的に患者さん自身の歯磨きと歯科医院での歯石取りになります。プラークを取り除くと炎症がスッキリとおさまり、歯茎の付着も元通りに戻ります。歯茎が腫れている間少し深くなっていた歯肉溝も、元の浅さに戻り、掃除も楽になります。歯肉炎の患者さんの多くは、歯を磨いているつもりでも、十分なプラークコントロールができていません。そこで歯科衛生士がブラッシング指導をして、効率よくプラークコントロールができる歯ブラシの当て方、動かし方、そしてフロスの使い方などを習得していただきます。   歯周炎の治療は、丁寧な歯磨きにプラスして、歯にこびり付いた歯石とプラークの除去が必須。歯石はご自分では取れない上、時には歯茎の中にまで歯石が入り込んでいることもありますので、歯科医院でしっかり除去する必要があります。炎症が治っても、いったん深くなった歯周ポケットはなかなか浅くなりません。これを奥までしっかり掃除するのは難しいので、定期的に歯科医院に通い、きれいにしてもらいましょう!   全て治療が終わった後は、予防へのスタートが始まります。一度治した歯周病もまた放っておくと歯肉炎・歯周炎共に再発する恐れがあります。一度治したからもう大丈夫!と油断すると治療が一からやり直しになってしまいます。そうならないためにも定期検診に歯科医院においでください。ご自身では取りきれていないプラーク、歯石をプロのクリーニングによって除去してもらいましょう。私たちはそのお手伝いを全力でさせていただきます!