予防の常識・非常識

こんにちは。中里デンタルクリニックアシスタントの荒谷です。今週は10年に一度の低温がくるということで…すごく不安はありますが、今から色々と対策して、なんとか乗り切りましょう!

さて、今回は虫歯や歯周病の予防について、ありがちな誤解をまとめました。お口の健康管理にお役立てください。

【常識1】
✖️「歯周病は怖い病気」
〇「セルフケアと歯科のサポートで歯は残せます」
歯を失う怖い病気というイメージが強い歯周病ですが、テレビのCMなどでみられるように、短期間で歯がグラグラになって抜け落ちることは普通はありません。統計的には、歯周病になりにくい人は1割、進行しやすい人も1割で、残りの8割の人は、ゆっくりと進行していきます。
歯周病を予防するには、セルフケアだけでなく、歯周病の早期発見が重要です。早く異常がわかれば、その分早く手が打てます。そのためには、歯科医院で定期的に検診を受けることが大切です。もし歯周病になっていて治療を受けたのなら、治療が終わった時が歯を守る新たなスタート地点です。再発を予防するために検診に通いましょう。

ちなみに、タバコは歯周病の進行を進めます。ある歯科医院で、約4,800人の初診患者さんの喫煙状況と、歯周病の進行度を比較したところ、中等度・重度歯周病の方の割合が、30代の喫煙患者さんと、40代の非喫煙患者さんとで同じくらいになりました。また、40代の喫煙患者さんと、50代の非喫煙患者さん、そして50代の喫煙患者さんと、60代の非喫煙患者さんとでも、同じような割合でした。
つまり、「タバコを吸っている人は、吸わない人より10年歯周病の進行が速くなる」と言えます。歯周病を予防したいのなら、タバコはきっぱりとやめた方が良いと言えますね。(加熱式タバコも同じです)

【常識2】
✖️「虫歯になるのは甘いものをたくさん食べているから」
〇「量より食べ方が問題です」
甘いものを控えているはずなのに、虫歯になってしまう。それは「食べ方」に問題があるのかもしれません。飲食後、お口の中では細菌の生み出す酸や、飲食物の酸により、歯の成分が溶け出す脱灰が起こり、その後、時間をかけて唾液が成分を戻していく再石灰化が起こります。溶かす力が戻す力を上回る状態が長時間続くと、虫歯になってしまいます。
この時、甘いものの「量」以上に、食べる「頻度や時間」が問題となります。ひっきりなしに甘いものがお口の中にあると、唾液が菌を修復する時間が取れません。ですから、のど飴を絶えず舐めていたり、ドリンクをちびちび飲んでいたりすると、虫歯になりやすいのです。野菜ジュースやスポーツドリンクなど、ヘルシーなイメージのものにも、意外に砂糖は入っていますのでご注意を。

中里デンタルクリニックでは、「唾液検査」を実施しており、歯科衛生士が皆さんのお口の状態や、生活習慣にあった予防の方法をご提案しています。ぜひ、毎日のセルフケアにお役立てくださいね。

「歯周病」に気づいていますか?

こんにちは!中里デンタルクリニック.歯科衛生士の堀内です。皆さんいかがお過ごしでしょうか?寒い日々が続きますね。今週は今季最強の寒波が流入するとか・・・。積雪は昨年よりは少ないような気がしますが、油断できないですね!暖かくして、身体をご自愛ください。

 

さて、今回の話題は「歯周病」についてです。皆さんは自分が「歯周病」なのかどうか気になったことはありますでしょうか?歯のことはどうしても後回しになりやすいですよね。定年退職し、久々に受診したら悪化していて「退職金で歯の治療をした」というお話もよく聞きます。

 

厚生労働省が2007年に行った「労働者健康状況調査」によると、持病についての質問に対し、自分にお口に「歯周病がある」と回答した人は平均で6.6%でした。ところが、この調査年に最も近い「歯科疾患実態調査」では、20代の約70%、30代の約75%、40〜60代では約80%の人に、何らかの歯周病の症状があったことが報告されています。歯科医師が診断すると「歯周病がある」。でも本人は気づいていないのです。

 

また、職種によってお口の健康状態に違いがあることがわかりました。それは、職場環境や働き方によって、歯科の保健行動(歯みがきや歯科受診など)が取りにくい職種があるからです。

 

例えば、タクシーの運転手さん。昼食はコンビニで買って車の中で食べる。歯みがきをしたいけれど、その時間も場所もない。深夜業務も多く、疲れて帰ると、寝る前の歯みがきも簡単になりがちになってしまう。また、夜勤がある方は、生活が不規則になりがちで間食が増えたり、疲れで歯ぐきが腫れやすくなったりするそうです。

 

そして、事務職の方は「顎関節症」なりやすいというデータも出ています。夜勤の方よりも日勤の方、男性よりも女性、世代では20〜30代の方が「仕事のPC作業」の時間が長く、リスクが高いことが分かっています。

 

このように、どの方でもお口の疾患と隣り合わせです!ぜひ、かかりつけの歯科医院を持ちましょう。早期の治療や個別指導を受けることをオススメします。職場環境や生活習慣に合った個別の健康指導、個人のお口に合った歯科指導を受けないと、予防行動の改善にはなかなかつながりません。

 

中里デンタルクリニック.では治療に入る前に「唾液検査」を行っております。唾液を採取して機械にかけることによって「むし歯のなりやすさ」「歯ぐきの健康状態」さらに「口臭の度合い」まで数値化され、今のお口の中の状態を詳しく知ることができます。歯科衛生士が検査結果と改善方法までしっかりとご説明する時間を設けてますので、気になる方はぜひ、ご連絡ください!

歯の本数が人付き合いに影響?!

みなさんこんにちは、中里デンタルクリニック.歯科衛生士の木村です。

コロナとインフルエンザが同時流行していますが、体調はお変わりないでしょうか。今のところは例年より雪が少ない冬ではありますが、気をつけていきましょう!

今回は興味深いデータがあったのでご紹介します。「歯の本数が人付き合いに影響する」というデータです。

会話による感情の動きは、筋肉や脳に刺激を与えます。人との交流が少ない状態である「社会的孤立」は、心身の健康に悪影響を及ぼし、喫煙と同じくらい寿命に影響するといわれています。

お口には、話したり、笑ったり、食事をしたりと、人と会うときに必要とされる機能が満載です。しかしお口の健康がどの程度、人の行動に影響するのかを実証した研究はほとんどありませんでしたそこで65歳以上の日本人と英国人を対象に「残っている歯の本数」と「入れ歯の使用/不使用」が人との交流、つまり「社会的孤立」にどのように影響しているかを調べました。

日本人11万9829人、英国人3958人の調査結果を解析したところ、日英ともに「歯が少ない人ほど社会的孤立状態になりやすい」ことがわかりました。日本人の場合、残っている歯が「20本以上」の人に比べ、「0〜9本で入れ歯不使用」の人は社会的孤立状態になる可能性が1・8倍にもなっています。

興味深いことに、英国人のほうがこの傾向は顕著でした。残っている歯が「0〜9本で入れ歯不使用」の人が社会的孤立状態になる可能性は、日本人よりもかなり高く、3・5倍となっています。英国人は、歯が少なくなると人と会うのをためらう傾向が強いといえますね。

この結果から思い出す光景があります。欧米のニュース映像では、コロナ禍でもマスクをしていない人がよく見られます。社会学のある論文によると、人とコミュニケーションを取る際に、欧米人は口元を重視し、アジア人は目を重視するそうです。コミュニケーションに口元をあまり重視しないことが日本人の高いマスク着用率につながり、新型コロナウイルス感染症の被害を欧米よりもかなり少ない水準に抑えられているのかもしれません。

また、グラフを見ると、入れ歯を使っている人は社会的孤立状態になる可能性が低いようです。たんに咀嚼のためだけでなく、人づき合いの意欲を起こさせるうえでも、入れ歯は役立っているんですね。

そもそもみなさんはなぜ歯が必要だと思いますか?なんのために歯科に定期的に通っていますか?どういうお口の状態が理想ですか?人とのコミュニケーション、美味しくご飯を食べる、両方にとって歯があるという状態はやはり理想ですよね。でもその理想、叶えることができます。是非定期的に歯医者を受診してみてください!

こわ〜い 根面のむし歯にご用心!!

こんばんは。中里デンタルクリニック、アシスタントの下舘です。
今回は、「こわい根面のむし歯」についてです。

 

「根面う蝕」(根面のむし歯)といい、歯ぐきが下がって露出した歯の根が虫歯になる方が増えています。家の土台を食い荒らすシロアリのように、根面のむし歯は気付かぬうちに進行しがちで、せっかく今まで残せていた歯を失うことに…。50代以上のシニア世代の方のお口に見られるようになってきています。歯の噛むところ(歯冠)はむし歯になっていなくても、知らないうちに歯の土台=歯の根がむし歯になり、歯に倒壊の危機が訪れています。
歯周病や加齢などにより、歯ぐきが下がって露出した歯の根に出来るむし歯を「根面う蝕」といいます。最近の調査では70代の65%、80代の70%がなっているといわれるほど増加しています。
歯の根面にできるむし歯は、せっかく残せていた歯を失いかねない怖い病気です。しかも、歯の噛むところにできるむし歯に比べて非常に厄介です。自覚症状がほとんどなく、患者さんが気づかないうちに進行しやすいうえ、むし歯ができる場所が場所なだけに治療もしづらいため、歯科も対応に苦慮しています。

 

今までどおりにセルフケアを頑張っていたのに、なぜ根面がむし歯に…。そのわけは象牙質の性質にあります。むし歯は、お口の中の細菌の出す酸が歯を溶かすことで起こります。歯に付着したプラーク(細菌のかたまり)のなかに細菌の出す酸が充満し、それと接した面から歯が溶けていきます。だから歯みがきをして、プラークを溜めないようにすることが大事になります。
歯はおもにエナメル質と象牙質、神経(歯髄)からできています。歯の噛むところ(歯冠)はエナメル質と象牙質の二層構造。歯の根は象牙質がおもです。象牙質はとても酸に弱いです。お口の中では、溶けた歯を修復する唾液の作用(再石灰化)が働いているので、歯がそのまま溶けていってしまうことはありません。ですが、歯が溶けるPHになっている時間が長いほど、それだけむし歯になりやすくなります。エナメル質が溶けるPHと象牙質が溶けるPHの差。これが根面がむし歯になりやすい理由のひとつです。今まで通りのケアでむし歯になっていなかったとしても、根面が露出した場合は油断ができません。
根面のむし歯が厄介な6つの理由
① 早期発見が非常に難しい
② 自覚症状がほとんどない
③ セルフケアが難しい
④ 象牙質は酸に弱い
⑤ 治療が難しい
⑥ 治療後も長持ちしにくい

 

根面のむし歯の進行抑制と予防には、歯科の定期検診が欠かせません。初期の発見は難しいとはいえ、定期的に受診していただければ、それだけむし歯を早期発見できる可能性が高まります。根面が露出する原因は歯ぐきが下がることですが、そのいちばんの理由は歯周病です。歯周病の予防のためにも定期検診を欠かさないようにしましょう。

 

予防のためにも、ぜひ定期検診をオススメします。
まずはお気軽にご連絡ください♪

知りたい CAD CAMクラウンについて

皆さんあけましておめでとうございます
青森県八戸市の歯科医院中里デンタルクリニックの勤務医の小松です
今歯科医院にもデジタルによる診療が進んでいます
その中でも今日はオールセラミックCADCAMクラウンについてお話ししたいと思います
オールセラミックCADCAMクラウンとはデジタル技術を使って作られる自費治療の被せ物の通称です

少しややこしいですがCAD CAMというシステムを使って作る被せ物には保険適応の硬質レジン製のCADCAM冠と自費治療のセラミックによるCADCAMクラウンと呼ばれるものに分かれてます。セラミックは歯のエナメル質の硬度に最も近い材料であり保険の材料と違って吸水性がなく変色しにくく耐久性があるという、優れた特性を持っています。
このシステムのいいところは患者さんの口腔内を3Dスキャンを行うことでデジタル化してそれに合わせて被せ物をブロックを削って作っていくシステムなので今までのような粘土の材料で型を取る必要がなくなり、また型をとるものより正確なものになります

中でもセラミックの一種のジルコニアという材料は課題とされてきた色調や透光性の問題をクリアし、従来の高い耐久性に加えて審美性も兼ね備えるようなりました。
ここで少しマニアックになりますがオールセラミックの被せ物は3種類に分かれてます
一つはニケイ酸リチウムガラス:オールセラミックですが硬度が高くないため審美性は高いですが割れてしまうという難点があります
二つ目はジルコニア+陶材:ジルコニアの表面に陶材を焼き付けてます。硬度は高いですが二つの材料を繋げてるのでその隙間で取れてくることがあります
三つ目はフルジルコニア:審美性と自然な色調を兼ね備えた新タイプのジルコニアになります

昔はジルコニアは硬すぎる故に噛む歯を傷つけてしまうことが多々ありましたが、最近のジルコニアは表面がツルツルなので歯を傷つけることがないです
これによって私たち歯科医師もジルコニアを自信を持って説明することができます
また審美性もかなり進んでいるので昔は真っ白な被せ物、人工で作った歯が目立ったのですが今はより技術が進んでいるので自分の歯と比べても目立たな句遜色ない色になっています

今患者さんにも銀歯を全て白くしたいという方も増えています
毎日毎日の食事や日々の健康も全ては口腔内から始まります。
ぜひご自身の健康を守るためにジルコニアという新たな選択肢を考えてみてはいかがでしょうか

お口が弱ると認知機能も弱る?

皆さんこんにちは!中里デンタルクリニック歯科衛生士の北田です。
クリスマスを迎え、あと数日で新年を迎えますね。寒さも本格化してきたので皆さん外出時には防寒対策をしっかりして過ごしましょう!
さて今回はお口の機能の低下が認知機能の低下に関わる……!?というお話をしていきます。
近年、お口の健康が認知症に関係する可能性が報告されています。しかし、お口が具体的にどうなると認知機能が低下してしまうのかはわかっていません。そこで日本人の高齢者を対象に、お口の健康と軽度認知障害(認知症の一歩手前の状態)の関係を調べる研究が行われました。
認知機能の低下は、「まわりの人からいつも同じことを聞くと言われるか」「今日の日付がわからないときがあるか」という質問から。お口の機能の低下は、「お茶や汁物でむせることがあるか」(嚥下機能)、「半年前と比べて固いものが食べにくくなったか」(咀嚼機能)、「お口の乾きが気になるか」(口腔乾燥)、「歯が20本以上あるか」(残っている歯の本数)という質問から調べました。
その結果、咀嚼機能が低下している人、口腔乾燥がある人、残っている歯の本数が少ない人も認知機能が低下している人が多くなっているとわかりました……。
また、お口の機能が低下すると、食事がしにくくなるため栄養不足にもなると言われています。さらに残っている歯の本数が少ないと、人に顔をみせるのが億劫になり外出や交流が減っていきます。これらのことが認知機能の低下に繋がると考えられています。
むし歯や歯周病を予防・治療する、人と会話する、よく噛んで食べる、お口の体操をする……などなどお口の健康を保つことが認知機能低下の予防に繋がります!当院では50歳以上の方に保険で出来る、お口の機能低下がみられていないかどうかを調べる検査を実施しています。もし機能の低下が見られた場合は対策方法なども提案させていただいています。これを機に自分のお口の機能が低下していないか検査をしてみませんか?中里デンタルクリニックはいつでもご連絡をお待ちしております!

教えて!歯医者さん

皆さんこんにちは!中里デンタルクリニック.アシスタントの石橋です。
今年も残すところあとわずかとなりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。
今回は、治療を受けた後になって湧いてくる不安。歯科医院に対する本音の不安。そんな本音の質問にお答えします。

【Question】
新型コロナの感染が怖くてもう1年以上歯医者に行っていません。歯周病の治療中だったけど、前以上に歯をきちんと磨くようになったから大丈夫よね。悪化した感じもしないし。(40代・女性)

【Answer】
治療の中断期間が長くなるほど、歯周病が悪化したり再発する可能性が高まります。病状が落ち着いた後のメインテナンスも治療の一環ですので、継続的にご来院を。受診を控えたい気持ちはわかりますが、歯科受診は「不要不急」ではないんですよ。
〈解説〉
新型コロナを取り巻く状況は依然緊迫しており、「感染が怖い」と受診をためらっている方も多いことでしょう。5月に発表されたサンスターの「新型コロナウイルスの流行による生活習慣の変化に関する調査」によれば、歯科医院への通院頻度は全体平均で21%減少していました。「いつも以上に歯をきちんと磨くようになったから、歯医者に行かなくても大丈夫」と思う方もいるかもしれません。しかし、歯周病になっている患者さんは、治療の中断期間が長いほど、病気が悪化・再発する可能性が高くなります。歯周病の原因は細菌の塊であるプラークです。歯に付着する乳白色のネバネバした物質で、歯周病菌などの細菌が大量に生息しています。プラークが歯に残っていると、そこから歯周病が再発します。歯周病になっていた歯は、歯茎が下がり気味だったり、歯と歯の間に大きな隙間が空いていたりと、健康な歯に比べプラークが溜まりやすい形をしています。こうした場所についたプラークを患者さんが自力で取り除くのは至難の業です。そしてさらに厄介なことに、歯周病は自覚症状がほとんどないまま静かに進行します。喫煙者の方や糖尿病になっている方は、歯周病が悪化しやすくなります。ストレスも体の免疫を弱めまますので、歯周病を悪化させる要因です。また。マスクをするとお口をあまり動かさなくなるため、お口の中が乾燥して唾液の分泌量が減ります。その毛か、お口の自浄作用が低下し、歯周病菌などの細菌が増殖・繁殖しやすくなります。歯科での歯周病治療では、患者さんのセルフケアでは取りきれないプラークや歯石を、専用の器具で徹底的に清掃します。メスで歯茎を切開し、歯周ポケットの奥に溜まったプラークをこそげ取る治療もあります。治療により病状が落ち着いたら、再発予防のために3〜4ヶ月に1回の定期受診(メインテナンス)をお願いしますが、これも治療の一環です。歯周病が進行して。歯茎や顎の骨の破壊が広がると、どんな治療をしても元に戻すことは難しくなります。そして最後には歯がポロリと抜けてしまいます。こうならないために、メインテナンスに通って治療を中断しないことが大切なのです。感染を心配し、受診を控えたいお気持ちはわかります。ただ、歯科では昔から厳格な感染対策が義務付けられてきました。感染対策はエイズウイルスが見つかった1983年以降からさらに強化され、コロナ渦で一層徹底されています。院内の3密対策、歯科医療者のマスク。フェイスシールドの着用はもちろん、ドリルやピンセットなど、患者さんのお口に入る器具は使用後に毎回高圧蒸気滅菌器に入れ、完全に無毒化します。また、飛沫や歯の削りかすを吸引するためにお口の中にバキュームという装置を入れますが、最近はそれに加えて口腔外バキュームを導入している医院も増えています。こうした点を理解してもらえたら嬉しいです。

歯周病菌、その裏稼業はがんの誘発

皆さんこんにちは、中里デンタルクリニック歯科衛生士の松田です!最近雪も降り出していよいよ冬になってきましたね・・・
部屋もエアコンからストーブにしないと寒くて一日過ごせません・・・出費も気になりますが風邪を引かないように暖かくして過ごしましょう!

今回は「歯周病菌、その裏稼業はがんの誘発」ということで、歯周病菌についてのお話です。みなさん歯周病は年を取るからなると思っていませんか?実はそんなことは全く無くて、歯周病菌とうまく付き合っていくことで防ぐことができるんですよ!また、今回のテーマにあるように歯周病菌は全身の病気に関わってくると言われておりますので、なるべく早い段階から予防や治療をしていきたいですね。

詳しく今回の内容についてお話していこうと思います!私達の胃腸は、自分の出す消化酵素では食物繊維を分解できません。そんな胃腸の働きをたすけ。体に有効な代謝産物を合成してくれるのが腸内の善玉菌です。
この最近たちの代謝産物である酵素などの揮発性脂肪酸は、腸管粘膜でエネルギー源として使われるほか、腸の運動を活発にしてくれます。ところが、細菌との付き合いは良いことばかりではありません。健康な人の腸内には善玉菌が約20%、悪玉菌が約10%、どっちつかずの日和見菌が約70%います。しかし、日和見菌は、状況が悪くなると(つまり腸内環境が悪化してしまうと)悪玉菌に加担します。悪玉菌に味方する日和見菌が腸内に増えた病的な細菌構成を「ディスバイオーシス」と言います。腸のディスバイオーシスは、免疫系を破綻させアレルギー疾患の誘発にも関与する他、さまざまな病気の引き金や増悪因子となります。同じ錠に、お口の中でもディスバイオーシスは起こります。嫌気性グラム陰性菌が増えた病的な細菌構成が「口腔ディスバイオーシス」。口腔ディスバイオーシスをもたらす代表的な細菌が、歯周ポケットに棲む歯周病の原因菌のフゾバクテリウムです。フゾバクテリウムも腸内善玉菌と同様、お口の中で酪酸を合成します。しかしその働きは真逆。フゾバクテリウムは合成する酪酸ななどの揮発性脂肪酸は、硫化物、アンモニアなどとともに、強烈な口臭の原因となります。しかも口腔ディスバイオーシスを引き起こしたフゾバクテリウムは、悪臭漂う酪酸や硫化物によって、なんと免疫細胞の働きを混乱に陥れてしまうのです。

私達のからだは、約60兆個の細胞から作られており、その約2%が毎日入れ替わっています。新しく作られる1兆個を超える細胞には、がんになる可能性のあるミュータント細胞が数千個含まれます。私達を守る免疫担当細胞は、連携してそうした悪い細胞を殺してくれています。免疫か体の外から侵入する病原体と戦うだけでなく、自分のからだの中で生まれたがんになろうとする細胞を攻撃し、がんにならないように働いてくれているのです。高齢になるとがんの発症が増加するのは、ミュータント細胞を殺してくれる免疫機能が年齢とともに低下していくからです。近年の研究で、歯周ポケットに棲むフゾバクテリウムがからだに入り込んで免疫細胞を撹乱し大腸がんや食道がん
をつくることが分かりました。それだけでなく、がんになった部位にフゾバクテリウムが感染すると、がんの進行が早くなり、転移も多いことが明らかになりました。がんの部位で見つかるフゾバクテリウムを調べると、その方のお口のフゾバクテリウムと遺伝子パターンが同じ。つまり、「歯周病はがんの発症リスクの一つ」であり、歯周病のリスクを下げることができるのです。
そのために、定期的なクリーニングやお家での歯磨きをしっかりしていただき、炎症(出血)をさせないということが大事になってきます。口腔内の細菌を無くすことは出来ませんので、なるべくその菌が暴走しないように炎症のないお口を目指していきましょう!

タバコによるお口へのリスク

  みなさんこんにちは!中里デンタルクリニック.歯科衛生士の田中です!!先日から雪が降り始め、本格的に冬を感じる月となりました。みなさんはいかがお過ごしでしょうか?年末に向け忙しいと思いますが、体調に気をつけてお過ごしください!!

 さて、今回は『タバコによるお口へのリスク』についてお話をしようと思います!!においや健康への配慮から急速に普及した加熱式タバコ。紙巻きタバコは歯周病など、お口への健康を悪化を助長することで知られていますが、加熱式タバコはどうなんでしょうか?紙巻きタバコと加熱式タバコの両方に含まれている成分に着目してみましょう。その成分は・・・『ニコチン』です。このニコチンはタバコの依存性の要となる物質で、お口の細胞や細菌にさまざまな悪影響を与えます。また、加熱式タバコはタバコ葉を燃焼させないため、主流煙中に含まれる一部有害物質は確かに減っていますが、ニコチンの量は紙巻きタバコと比べてそれほど減っていないのをご存知でしょうか?ニコチンは体に吸収されやすい特徴があります。ニコチンは肺に入る前にお口の粘膜にも触れるためお口の粘膜からも吸収されます。よって、お口の細胞に多種多様な害をもたらします。
 
ーニコチンがもたらすお口への影響 7つー
①粘膜への影響
歯ぐきや頬、口蓋、舌などの粘膜は日々の活動で常に負荷がかかっているため、微小な傷が絶えずあります。その傷を修復を促すために、張り巡らされた血管が酸素や栄養を運んでいます。しかし、ニコチンの血管収縮作用によって血流量を減少させてしまい、細胞の修復機能が落ちていきます。ニコチンは細胞の遺伝子を傷つけ、がん細胞の増殖や移転などを誘発します。

②歯ぐきへの影響
❶炎症を起こしやすくする
 歯周病になっているときは、歯ぐきでは歯周病菌と免疫細胞が戦っています。その際に細胞から生み出される炎症性物質は、歯ぐきの細胞や顎の骨を破壊します。この炎症性物質をニコチンは生産を促します。

❷歯茎の弾力を失わせる
 歯ぐきの特徴として表面は角化して硬く、内部は弾力があります。ニコチンはその弾力のある内部組織の角化を進め、弾力を失わせます。そして、血流が悪くなり、栄養の供給や老廃物の除去機能が落ちていきます。

❸細胞を弱くする
 ニコチンにより活性酸素や一酸化窒素が作られると歯ぐきの細胞が酸化、老化していきます。

③歯根膜への影響
 歯根膜とは歯の根と顎の骨を結びつけている細胞の集まりのことです。歯根膜があるおかげで、歯は骨とくっついています。その歯根膜はニコチンの影響によって弱くなり、歯から剥がれやすくなります。

④顎の骨への影響
 ニコチンの分子量は小さいため骨にも届きます。骨は破骨細胞が古い骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨を作ります。この破壊と再生のバランスをニコチンは破壊の方に傾けてしまいます。治癒が遅延しするため、歯周病の外科治療やインプラント手術の際に禁煙をおすすめするのは、こういった理由があるためです。

⑤細菌への影響
 ニコチンを含むタバコ成分により、お口の細菌叢が悪性化します。歯周病菌をはじめとする病原性の高い菌が優勢になります。

⑥歯周病への影響
 ニコチンは歯周ポケットなどに住む歯周病菌の栄養になります。歯ぐきの中に侵入する力が上がり、定着しやすく、菌の出す毒素も増えます。また、ニコチンを含むタバコ成分は体の免疫反応をかく乱させ、通常なら細菌を攻撃するはずの免疫細胞を集まりにくくします。

⑦むし歯菌への影響
 むし歯菌には『糖から酸を作る力』と『糖からネバネバした粘着性物質を作って歯にくっつく力』があります。ここにニコチンが加わるとより多くの酸を生み出せるようになり、より強固に歯に付着するようになります。歯の表面に多くの酸や粘着性物質が長く触れることによってむし歯のリスクが上がります。

 生涯、自分の歯でご飯を食べたくないですか?これを機にお口と禁煙への興味を持っていただけると幸いです。当院では禁煙指導も行なっております!お近くのスタッフまでお声がけください!

では、良い週末をお過ごし下さい!

歯のしくみ(歯髄)

こんにちは。中里デンタルクリニックのアシスタント荒谷です。12月になってぐっと冷え込み、初雪が降りましたね。本格的な冬の到来です。免疫力を下げずに、丈夫な歯でたくさん食べながら感染症予防をしていきましょう。
さて、今回は歯の仕組みの中でも、「歯髄」についてのお話です。いわゆる「歯の命」で、一般的には「神経」と呼ばれています。神経が通っていて、痛みを感じる器官であることは、みなさんもご存知かと思います。歯髄の神経細胞は、歯に加わる刺激を何でもかんでも痛覚に翻訳します。冷たいものも「痛い!」熱いのも「痛い!」など、あらゆる刺激を「危機だ!」と感知し、パッと強い警告を出します。
また、歯髄は痛覚を司る他に、象牙質に栄養を送ったり、細菌から守る仕事をしています。それを担うのが、歯髄を構成する血管とリンパ管です。血管とリンパ管は体の他の部分と同じように、栄養や酸素、水分、そして免疫細胞を歯に運びます。血液とリンパ液が象牙質を養い、内部に入り込んだ細菌と戦って抵抗してくれます。この血液とリンパ液の流れは、細胞が内部に入るのを防ぐ働きもします。これらの流れが歯の外側に向けた微弱な圧力を生み、象牙質から入ろうとする細菌を押し戻してくれているのです。
内部に侵入した細菌と戦い、血液とリンパ液の圧力で細菌の侵入を防ぐ機能を持つ歯髄ですが、実は致命的な弱点があります。エナメル質に穴が開き、歯の内部に多量の細菌が侵入すると、免疫細胞が必死に応戦します。やっつけた細菌の死骸は、本来は根の先を通る細い血管から排出されます。しかし、出口があまりに狭いために、膿は歯の内部に溜まり、歯髄の細胞たちは溺れて死んでしまうのです。歯髄が戦っている間は強烈に痛みますが、力尽きると痛みも消えます。
死んだ歯髄は、溜まった膿と一緒に取り除かなければいけません。これが「根の治療」です。根の治療をした歯は、虫歯になりやすくなります。なぜなら、細菌と戦う免疫細胞も細菌を押しやる血液とリンパ液の圧力も少なくなるからです。しかも、象牙質は栄養をもらえず脆くなり、膿で汚染された内部の歯質は削って掃除せざるを得ません。危機を警告する神経細胞もいません。つまり、歯髄がなくなると歯の保存にとって大変不利なのです。
歯髄が小さな刺激も痛みに翻訳するのは、それが歯髄にとって本当に危機だからかもしれません。痛くなくても普段から歯科を受診して予防をしたり、虫歯を放置せず早めに治療を受けて歯髄を守りましょう。特に、根の治療を受けた方は、定期検診が必須です。当院では3ヶ月に一度のメインテナンスにお越しいただいております。天然の歯に勝るものはないので、ぜひ、「悪くならないように予防する」ことの大切さを今後も皆さんにお伝えし続けていきたいと思います。